〈後継樹育成の背景〉
- 神奈川県横浜市某所に織田信長公に寄贈されたという古文書が残る由緒あるゴヨウマツがあります。
- このゴヨウマツは推定樹齢◯◯年、高さ◯m、枝張り◯mの大変立派なゴヨウマツです。
- 長年にわたって大切に保存されてきましたが、昨年末お庭の管理の際に誤ってこのゴヨウマツの根の上に除草剤が散布されてしまいました。
- その結果今年に入ってから葉が黄変しはじめ、枯死してしまうのではないかと心配され、所有者から地元神奈川県支部所属の樹木医に診断要請の連絡が入りました。
- 診断の結果、最悪の事態も想定して後継樹を育成しておいた方がよいだとうとの判断で、同じ神奈川県支部所属の当会理事の樹木医:小島和夫に相談があって、時期的にも接ぎ木の適期だったので。すぐに接ぎ木による後継樹繁殖に取り掛かりました。
〈結果〉
- 所有者立会のもと部位を数カ所替えて穂木を採取し〇〇本接ぎ木しました。
- その結果ほぼ100%活着し、7月現在順調に生育しています。
〈今後の課題〉
- 今後は現存する親木に関しては、健全に生育していくよう適切な保存管理に取り組まれてることを指導させていただきます。
- また地元の教育関連施設(郷土資料館、博物館等)と情報共有して、古文書を詳説していただくとともに、できた後継樹の一部を寄贈し、地元の財産として保護・活用していただくことを検討していく予定です。



