私たちは大切な樹木の後継樹を育成することを目的に設立した一般社団法人です。私たちが考える大切な樹木とは以下の樹木としています。
①天然記念物等の歴史性の高い樹木
②巨樹巨木等自然性の高い樹木
③寺社仏閣等のご神木等の社会性の高い樹木
④公共用地に象徴的に存する地域性の高い樹木
⑤愛好家の手で長年守られてきた園芸文化性の高い樹木
⑥先祖代々大切にしてきた物語性のある樹木
これらの樹木は、近年の気候変動や生育地周辺の開発など、生育環境の変化により樹勢が衰退したり、生育地そのものの消失によって伐採や移植を余儀なくされたりする危険性が高まっています。これらの樹木をその場で守り続けることが望ましいですが、失われてしまっては取り返しがつきません。そこで私たちは、これらの樹木の消滅を回避するため、全く同じDNAを引き継ぐ『後継樹』を育成することを目的に活動する法人を設立することにしました。
これまでも後継樹の育成は研究機関や個々の植木生産者で行われてきましたが、後継樹育成を専門に行う受け皿となる組織はありませんでした。また、植物は接ぎ木や挿し木によって全く同じDNAを持つ個体を作ることができるということが知られていないことで、消滅してしまった樹木もあります。このような悲劇が繰り返されることがないよう、本法人は活動していきます。そして、後継樹を育成するだけでなく、その樹木の来歴や地域での重要性を再確認し、地域で後継樹を育成していくための機運を醸成するための活動も行っていきます。